【Flask入門】Windowsでの環境構築と簡単なアプリ作成

Flaskは、PythonでWebアプリケーションを開発するための軽量なフレームワークです。Flaskは非常にシンプルで学習が容易なため、初心者でも簡単に始めることができます。

ここでは、Flaskの概要と、WindowsでのFlask環境のセットアップ方法、簡単なFlaskアプリケーションの作成方法を紹介しています。

INDEX

Flaskとは？
Windows環境でFlaskをセットアップする
Flaskで簡単なWebアプリケーションを作成
1. Flaskアプリケーションの作成
2. プロジェクトのディレクトリ構造
Flaskアプリケーションを実行する
1. サーバーの起動
  1. 結果
2. 終了するには
まとめ

Flaskとは？

FlaskはPythonで開発されたWebフレームワークで、軽量で簡潔なコードが特徴です。Flaskは、「マイクロフレームワーク」として知られ、必要最小限の機能しか提供していませんが、プラグインを追加することで機能を拡張できます。例えば、データベースやユーザー認証、フォーム処理などの機能は、Flaskの公式プラグインやサードパーティ製ライブラリを利用して簡単に実装できます。

Flaskを使う最大のメリットは、シンプルで直感的なコードが書ける点です。

Flaskを使ってWebアプリケーションを開発するためには、まず開発環境をセットアップする必要があります。

以下は、環境構築の手順になります。

Windows環境でFlaskをセットアップする

Pythonのインストール

FlaskはPythonで書かれているため、まずPythonをインストールする必要があります。以下の手順でインストールできます。

Pythonの公式ウェブサイト（https://www.python.org/）にアクセスし、最新のPythonのインストーラーをダウンロードします。
インストーラーを実行し、「Add Python to PATH」オプションにチェックを入れてから、Install Nowをクリックします。

インストールが完了したら、コマンドプロンプトを開いて、次のコマンドを入力してPythonが正しくインストールされているかを確認します。

python --version

Pythonのバージョンが表示されれば、インストールは成功です。

結果

C:\hoge>python --version
Python 3.11.1

以下に詳しいインストール方法を紹介しています。適宜、ご参照下さい。

>>>Pythonとは-特徴・メリット・デメリット-

仮想環境の作成

Flaskのアプリケーションを作成する前に、Pythonの仮想環境を作成します。仮想環境を使うことで、他のプロジェクトと依存関係が干渉することなく、必要なライブラリを管理できます。

コマンドプロンプトを開いて、以下のコマンドで仮想環境を作成します。

python -m venv flaskenv

仮想環境を有効化するには、以下のコマンドを実行します。

flaskenv\Scripts\activate

仮想環境を有効にすると、コマンドプロンプトの先頭に (flaskenv) が表示されます。仮想環境内でFlaskをインストールできます。

結果

(flaskenv) C:\hoge\test>

Flaskのインストール

仮想環境を有効にした状態で、以下のコマンドを実行してFlaskをインストールします。

pip install flask

インストールが完了したら、Flaskのバージョンを確認してみましょう。

python -m flask --version

Flaskが正常にインストールされていれば、Flaskのバージョン情報が表示されます。

結果

(flaskenv) C:\hoge\test>python -m flask --version
Python 3.11.1
Flask 3.1.1
Werkzeug 3.1.3

Flaskで簡単なWebアプリケーションを作成

Flaskアプリケーションの作成

仮想環境にFlaskをインストールしたら、次にFlaskアプリケーションを作成します。

まず、プロジェクト用のディレクトリを作成し、その中にapp.pyというファイルを作成します。

mkdir flask_project
cd flask_project
touch app.py

app.pyファイルに以下のコードを書きます。

from flask import Flask

app = Flask(__name__)

@app.route('/')
def hello_world():
    return 'Hello, World!'

if __name__ == '__main__':
    app.run(debug=True)

Flaskクラス: Flaskクラスは、Flaskアプリケーションのインスタンスを作成します。
ルーティング: @app.route('/')のデコレーターは、URLパス（ここでは/）にアクセスしたときに実行される関数を指定します。この場合、hello_world関数は、/にアクセスすると「Hello, World!」というメッセージを返します。
app.run(debug=True): アプリケーションを実行し、デバッグモードを有効にします。