【初心者向け】Pythonライブラリのバージョン管理入門|freeze・list・一括更新の使い方

Python

Pythonで開発を進めるうちに「動かなくなった」「このコードどのライブラリのバージョン?」と戸惑った経験はありませんか?
バージョン管理は再現性と安定性を支える、非常に重要なスキルです。
この記事では、pip freezepip list -opip-reviewの使い方を「どう使うと便利か」中心に、やさしくまとめています。

この記事の対象

  • Libraryのversion確認をしたい人
  • Libraryのversionを保存した人
  • Libraryのversion管理方法を知りたい人
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pip freeze と pip list -o の違い

まずは比較表で理解しよう

コマンド主な用途使いどころ
pip freezeインストール済ライブラリ一覧とバージョン取得環境の保存・再現 に最適
pip list -oアップデート可能なライブラリ一覧表示最新化が必要かをチェックする時に便利

pip freeze の使い方

現在の環境に入っているライブラリとバージョンを出力します。

「freeze」は現在InstallされているLibraryとそのVersionが出力されるコマンドです。

pip freeze

結果例

beautifulsoup4==4.6.3
cloudpickle==0.6.1
cycler==0.10.0
dask==0.19.4
decorator==4.3.0
kiwisolver==1.0.1
matplotlib==3.0.0

このfreezeを用いることでversion確認のみが簡単に行えます。また、この出力結果をtxt等に保存しておくことでversion upした場合に不具合が出たときなどにversionを戻す際の管理も行えます。

ポイント

  • この結果を requirements.txt に保存することで、同じ環境を別のPCや仮想環境に再現できます。

txtへの書込み

pip freeze > version_kanri.txt

txtに情報を保存する方法です。

再現する方法

次に書込んだtxtを基にversionを戻す方法です。

pip install -r version_kanri.txt

pip list -o の使い方

アップデート可能なライブラリを一覧表示します。

pip list -o

「list」は「list -o」とすることで現在のversionと最新versionにup可能なものが表示されます。

結果例

Package         Version Latest   Type
--------------- ------- -------- -----
beautifulsoup4  4.6.3   4.9.3    wheel
cloudpickle     0.6.1   1.6.0    wheel
dask            0.19.4  2021.3.0 wheel
decorator       4.3.0   5.0.9    wheel
kiwisolver      1.0.1   1.3.1    wheel
matplotlib      3.0.0   3.3.4    wheel

ポイント

  • 「今の環境を最新にしたい」ときのチェックに使えます。
  • ただし、全部更新すると動かなくなることもあるので注意。

「pip-review」を用いた一括更新

Pythonにおける全てのLibraryを一括で更新する方法として「pip-review」があります。

インストール

pip install pip-review

Windows 環境でのインストールは以下の通りです。

py -m pip install pip-review 

インストールしたら後は実行するだけです。

一括更新

pip-review --auto

これでアップデート可能なライブラリが全て更新されます。

注意

  • 一括更新は便利ですが、互換性問題が出る可能性があります。
  • 更新前に必ず pip freeze > requirements.txt で現在の状態を保存しておきましょう。

更新可能Libraryの取得

$ pip-review
beautifulsoup4==4.9.3 is available (you have 4.6.3)
…

「pip-review」だけで実行すると、現在の自分のLibraryバージョンと最新のバージョンを知ることができます。

トラブルシューティング(初心者向けQ&A)

Q1. pip-reviewが見つからないと言われる
python -m pip install pip-review の形で再インストールしてみましょう。

Q2. 更新したらコードが動かなくなった
requirements.txt に保存しておいた古いバージョンで再インストールします。

pip install -r requirements.txt

以下は、エラー例です。

エラー例原因対策
ModuleNotFoundErrorライブラリ未インストールpip install ライブラリ名
AttributeErrorバージョンが古いpip install --upgrade ライブラリ名
SyntaxErrorPython本体のバージョンが古いPythonの更新

学習におすすめのリソース

まとめ

  • pip freeze:環境の保存・再現に使う
  • pip list -o:更新が必要なライブラリを確認する
  • pip-review:まとめて更新(事前にバックアップ必須)

バージョン管理を身につけることで、開発環境が安定し、トラブルを防げます。
まずは pip freeze から始めてみましょう。

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