ここでは、「基本情報」におけるクライアントとサーバ間における応答時間の計算方法について解説しています。
この記事の対象
例題
設置場所の異なるクライアントとサーバ間で、次の条件で通信を行う場合の応答時間は何秒か。ここで、距離による遅延は考慮しないものとする。
条件
クライアントとサーバ間の回線速度 | 10M bit/sec |
伝送効率 | 70% |
電文長 | 上り1M byte,下り2M byte |
クライアントの処理時間 | 送信・受信合わせて0.4 sec |
サーバの処理時間 | 送信・受信合わせて0.4 sec |
解説
問題を解く流れは以下の通りです。
- 回線が1secに転送可能なデータ量を求める
- 電文を転送するのに要する時間を求める
- クライアント、サーバの処理時間を加える
1.始めに条件より回線が1secに転送可能なデータ量をbyte単位で表わします。bit→byteは8で割って単位変換します。それに伝送効率をかけます。
10M / 8×0.7 = 0.875M[byte]
2.次に電文のデータ量の転送時間を計算します。上り1M byte,下り2M byteを合計して3M byte。これを転送するのにかかる時間は、
3M / 0.875M ≒ 3.42[sec]
3.最後に「2」で求めた時間にクライアント、サーバの処理時間を加えます。
3.42 + 0.4 + 0.4 =4.22[sec]